レアメタルとレアアースの違い

「レアメタル」と「レアアース」はよく似た言葉です。レアメタルは長年にわたり経済界で使われてきたメジャーな言葉で、一般的にも知られています。レアアースの方は、2010年に発生した中国との尖閣諸島領有をめぐる事案で知ったという人が多いでしょう。

「レアメタル」(rare metal)は、定義が厳密に決まっていませんが、希少性の高い金属類のことで、1980年代に通商産業省(現在の経済産業省)が47種の元素をレアメタルとして指定したのが、ひとつの目安になります。この47種に加え、現在ではイリジウム、ロジウムなどもレアメタルと考えられています。

「レアアース」(rare earth)は、「希土類元素」(きどるいげんそ)と訳されますが、1974年に、フィンランドの科学者が当時未知だった酸化物をこう名付けたのです。したがって化学の用語です。17種の元素であり、これはすべて通商産業省が指定した47種の元素の中に含まれています。つまり、レアアースは、レアメタルの一部なのです。

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